工学系

社会基盤デザインコース

地震と津波

科目分野 理工学部
選必区分 選必修
担当教員
[ローマ字表記]
馬場 俊孝 [BABA TOSHITAKA]
授業形態 講義

授業の目的

日本列島には複数のプレートによって複雑な力がかかっており,1995年兵庫県南部地震,2011年東北地方太平洋沖地震をはじめとして,世界でも有数の地震多発地帯である.我々は地震の発生を止めることはできないが,災害は自然現象(外力)と人間社会の営みとの干渉によって発生するため,社会基盤の発展により災害の発生を食い止めることは可能である.本講義では地震・津波の発生メカニズムと社会基盤に作用するその外力をどのように想定するかを学ぶ.授業の目的は,南海トラフ巨大地震が切迫する中で,強震動と津波予測手法の概念を理解するとともに,技術者として理学的知識を工学に繋げる感覚を養うことである.

授業概要

本講義は,巨大地震・津波事例,地震発生および津波の物理,強震動予測,津波モデリング手法,国内外の地震津波観測施設,警報システム等から構成される.巨大地震・津波事例においては,南海トラフ地震や東北地方太平洋沖地震とそれによる被害について取り上げ,最新の研究・調査結果を紹介しつつ講義を進める.強震動予測,津波モデリング手法では,国などの地震津波想定に用いられている手法を解説する.日本の海底観測網や警報システムなどの先進的技術も学び,特に津波は国境を越えて複数の国に災害を発生させることがあるため,海外の事例との比較も通じて,本分野における国際貢献についても考える.

到達目標

南海トラフ海溝型地震の発生メカニズムと,それによる強震動,津波の予測手法を説明できる.

授業計画


  1. 序論

  2. 地震とは何か

  3. 南海トラフ

  4. 津波

  5. 津波シミュレーション

  6. 線形長波理論

  7. 2011年東北地方太平洋地震

  8. 海溝型地震発生のメカニズム

  9. その他の沈み込み帯

  10. プレート内地震

  11. 強震動予測

  12. 観測・警報システム

  13. 海外の地震津波事例と国際貢献

  14. 最近の地震津波の研究事例

  15. 期末テスト

  16. 期末テスト答案の返却,授業評価アンケート

教科書

特に指定しない.

キーワード

地震,津波,強震動予測,津波予測,南海トラフ,東北地方太平洋沖地震