相対性理論
科目分野 | 理工学部 |
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選必区分 | 選択 |
担当教員 [ローマ字表記] |
井澤 健一 [Kenichi Izawa] |
授業形態 | 講義 |
授業の目的
自然界における光の振る舞いは,200年以上もの間さまざまな検証に耐えてきたニュートン力学の自然観を根底から覆した.その結果得られた描像の一つが相対性理論である.特に,その原理である光速不変性が確立した過程を概観し,自然を記述する時間と空間について考える.物理の諸法則を相対性理論にそって考察することを通じて,自然における法則性の認識を深め,その帰結について理解する.
授業概要
相対性理論は、それ以前の時間や空間についての考え方に大きな変革をもたらし、さらに宇宙の発展を理解する上で大きな役割を果たしている。このうちの特殊相対性理論について、どの慣性系から観測しても物理現象は変わらないという特殊相対性原理を導入し、その原理から導かれるローレンツ収縮や時間の伸びについて講義する。また、相対性理論によって、力学と電磁気学がはじめて統一されることを解説する。最後にこの特殊相対論を更に拡張した一般相対性理論の基本的な構成を紹介する.
到達目標
物理学における世界観・自然観を大きく変えたアインシュタインの相対性理論(特殊および一般相対性理論)の基本的な構成を理解する。それに基づいて、実際に運動物体のローレンツ収縮や時間の遅れに関する簡単な計算が出来るようになる。
授業計画
- 相対性理論の概要
- ニュートン力学の基本法則
- 慣性座標系とガリレイ変換
- 光速測定とマイケルソン-モーリーの実験
- 特殊相対性理論の基本原理
- 運動物体のローレンツ収縮
- 慣性座標系とローレンツ変換
- 速度の変換則
- 時空距離と固有時間
- 共変・反変ベクトルとローレンツ変換の共変形
- 力学の相対論化
- エネルギー・運動量の相対論的関係
- 一般相対性理論の基本原理
- 相対論的場の理論入門
- 定期試験
- 総括授業
キーワード
慣性系, ガリレイ変換, 光速不変性, ローレンツ変換, 相対論的力学, 等価原理