代数学1
科目分野 | 理工学部 |
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選必区分 | 選択 |
担当教員 [ローマ字表記] |
水野 義紀 [Yoshinori Mizuno] |
授業形態 | 講義 |
授業の目的
代数学の発展的概念の習得がテーマとなる。目標は環論・体論の基本的な概念とそれに基づく符号理論も含めた代数的計算方法と方程式理論の習得。
授業概要
歴史的に見ると15世紀までには発見されていた4次までの方程式の解の公式は、19世紀のアーベル、ガロアの研究により、4次までの方法を踏襲する限り、5次以上では解の公式が作れない事が証される。その証明は、現在では群・環・体の計算、即ち、代数の理論に基づく計算に帰着されている。またそれらはシャノンなどに始まる情報理論に必要な代数学の基本理論としても扱われている。それらの事実を受けて、代数の深い内容の理解に基づく計算・応用ができる能力を身につけることを念頭に置き、群論、群論と方程式論との関係及びその現代的な表現方法である体論および符号理論について講述する。更にそれらの群論・体論・符号理論に於ける計算の方法を習得する。
到達目標
代数学の発展的概念の習得がテーマとなる。目標は環論・体論の基本的な概念とそれに基づく符号理論も含めた代数的計算方法と方程式理論の習得。
授業計画
第1回:三次・四次の方程式の解法とチルンハウゼン変換
第2回:解と係数の関係と不変式
第3回:環
第4回:イデアル
第5回:方程式の解の変換群
第6回:二面体群と正多面体群
第7回:可解群
第8回:体
第9回:解の公式
第10回:体の拡大と解の公式
第11回:符号理論
第12回:符号理論と体論
第13回:ガロア理論の基本定理
第14回:五次方程式の解の公式の非存在定理
第15回:特別な群をガロア群に持つ体の拡大の例
定期試験
教科書
特になし