トップ シラバス管理 数理科学コース 関数方程式2

理学系

数理科学コース

関数方程式2

科目分野 理工学部
選必区分 選択
担当教員
[ローマ字表記]
小野 公輔 [Kosuke Ono]
授業形態 講義

授業の目的

数学を使って自然現象や社会現象を解析しようとするとき,微分方程式によるモデル化が有効な方法となり,その解を調べることによって現象の解明や予測などが行われる.たとえば,惑星の運動,化学反応,生物の個体数変化といった様々な現象が微分方程式でモデル化される.この授業では,微分方程式の具体的な解法に加えて,解の存在と一意性,微分方程式の基本補題等について考察するための数学的な方法を紹介し,種々の現象解析のための基礎知識の習得することを目的とする.

授業概要

関数方程式の理論は理工学の基礎と応用における多くの場面で必要となる重要な基本原理と計算手法を提供してくれる。そこで本授業では,連立微分方程式および一般の関数微分方程式の基本性質と計算法則を理解および応用できる能力を身につけることを念頭に,1階および2階微分方程式の初等解法および基本公式,連立方程式とn階微分方程式の関連性および線形解法,一般の関数微分方程式の大域解の一意存在定理と応用などについて考究する。それらの計算方法の基本については,演習問題を通じて習得する。

到達目標

単独微分方程式の初等解法を理解し対応する演習問題の解答が導けるようになる。
連立方程式の定性的解法を理解し応用する力を身につける。
一般の関数微分方程式に対する基礎理論を理解し抽象的な考え方を身につける。

授業計画

授業の内容は以下の通りであるが,学生の理解度に応じ適宜その内容および進度に変更を加える
 1)1階微分方程式
 2)連立方程式
 3)解曲線
 4)定数係数2階線形微分方程式
 5)非斉次定数係数2階線形微分方程式
 6)微分方程式のひろがり
 7)簡単な偏微分方程式
 8)べき級数
 9)基礎理論
10)初期値問題
11)解の存在と一意性
12)解の延長
13)解の構造
14)微分演算子
15)総括
定期試験

教科書

概説微分方程式/中尾愼宏 著,:サイエンス社,1999, ISBN:9784781909073

キーワード

微分方程式,解曲線,初期値問題,解の存在と一意性,解の延長,解の構造