計算力学
科目分野 | 理工学部 |
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選必区分 | 選択 |
担当教員 [ローマ字表記] |
大石 篤哉 [Atsuya Oishi] |
授業形態 | 講義 |
授業の目的
到達目標
1。差分法の基本的な解法過程を説明できる。
2。重み付き残差法の基本的な解法過程を説明できる。
3。有限要素法の基本的な解法過程を説明できる。
4。様々な基底関数の性質を説明できる。
テーマ
計算力学の概要とその重要性を認識するとともに,計算力学における基幹的技術である差分法や有限要素法の原理と解法の過程を理解する。
授業概要
計算機性能の急激な向上により,計算力学の中核となる偏微分方程式の数値解法とそれに基づくCAEシミュレーションは,多様な産業分野の様々な設計・製造・評価過程において時には実験を凌駕する重要な役割を持つようになった。本講義では計算力学の概要とその広範な適用範囲についての基礎的知識を身につけたのち,各種手法の詳細について理解する。まず差分法について近似式とその近似誤差について理解する。次に,重み付き残差法について,関数近似を例として基本原理および各種重み関数の選び方とその特徴について理解したのち,境界条件の処理方法と微分方程式の解法を理解する。次に,基底関数の局所化による重み付き残差法の拡張として有限要素法を理解する。さらに,各種基底関数に共通する性質を理解し,最後に有限要素法の拡張としてB-Spline基底関数とアイソジオメトリック解析について理解する。
到達目標
- 差分法の基本的な解法過程を説明できる(授業計画1-3)
- 重み付き残差法の基本的な解法過程を説明できる(授業計画4-8)
- 有限要素法の基本的な解法過程を説明できる(授業計画9-12)
- 様々な基底関数の性質を説明できる(授業計画13-15)
授業計画
- 計算力学の概要と力学的問題の微分方程式
- テーラー展開と差分近似
- 1次元熱伝導問題の差分法による解法
- 重み付き残差法による関数近似
- 選点法とガラーキン法
- 重み付き残差法による微分方程式の解法
- 1次元熱伝導問題の重み付き残差法による解法
- 自然境界条件と弱形式
- 基底関数の局所化と有限要素法
- 要素間境界における連続性
- 有限要素法の定式化
- 要素行列と全体行列
- 有限要素法の基底関数
- B-Spline基底関数
- NURBS基底関数とアイソジオメトリック解析
- 期末試験
教科書
Finite Elements & Approximation/O.C.Zienkiewicz and K.Morgan:Dover,2006, ISBN:9780486453019
キーワード
有限要素法, 数値解法