工学系

光システムコース

光デバイス

科目分野 理工学部
選必区分 選必修
担当教員
[ローマ字表記]
岡本 敏弘 [Toshihiro Okamoto]
授業形態 講義

授業の目的

発光素子,受光素子などの光デバイスは,照明,Blu-Ray,カメラ,ディスプレイなど,情報,エネルギー,産業,医療など様々な分野で用いられ,我々の生活に必要不可欠なものとなっている。その光デバイスを知り,活用でき,さらには新しい発想の元で新規光デバイスの開発ができる能力を育むためには,既存の光デバイスの動作原理・特性を正しく理解しておく必要がある。この授業では,発光素子のLEDやLD,受光素子のフォトダイオードや太陽電池などの構造・動作原理・特性を,半導体の光・電子物性を踏まえて理解し,それらの応用製品である電子画像表示デバイス,固体撮像素子デバイスなどの光情報機器の動作原理と特性について理解することを目的とする。

授業概要

光デバイスの理解を確実にするため,初めに半導体光・電子物性を中心とした基礎を復習する。具体的には,光の性質,光の吸収と放射,エネルギーバンド構造,半導体中の電子の挙動とPN接合ダイオード,混晶半導体,ヘテロ接合と超格子等について量子力学を用いて説明する。次に,LED,LD,フォトダイオード,太陽電池の基礎的な光デバイスの構造,動作原理,特性を述べ,それらの応用製品である電子画像表示デバイス,固体撮像デバイスなどの光情報機器の動作原理と特性について講義する。

到達目標

1.LEDとLDについて,その機能,構造,動作原理の説明ができる
2.光伝導素子,フォトダイオードについて,その機能,構造,動作原理の説明ができる
3.太陽電池の動作原理が説明でき,太陽電池の高効率化の手法が分かる
4.固体撮像デバイスやLCD等のディスプレイの動作原理が説明できる

授業計画

1.ガイダンス,光の性質,光の放射と吸収
2.半導体の基礎,半導体中の電流とPN接合ダイオード
3.ルミネッセンス
4.混晶半導体と材料設計,ヘテロ接合と超格子
5.発光ダイオードの動作原理と構造
6.発光ダイオードの特性と作製,用途
7.半導体レーザの動作原理と構造
8.半導体レーザの特性と用途 
9.中間試験,光伝導素子の動作原理,特性 
10.フォトダイオードの動作原理 
11.フォトダイオードの特性
12.太陽電池
13.固体撮像デバイス(CCDイメージセンサ,CMOSイメージセンサ)
14.電子画像表示デバイス(LCD)
15.有機ELと無機EL
16.期末試験

教科書

光エレクトロニクス/濱川圭弘, 西野種夫 共編,:オーム社,2001, ISBN:9784274132254

キーワード

量子力学,半導体, PN接合, 発光ダイオード(LED),レーザダイオード(LD),光伝導素子, フォトダイオード, 太陽電池