離散システム解析
科目分野 | 理工学部 |
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選必区分 | 選択 |
担当教員 [ローマ字表記] |
福見 稔 [Minoru Fukumi] |
授業形態 | 講義 |
授業の目的
マイクロプロセッサの発達に伴い,ディジタル型の制御装置が広く用いられている. 本講義では,ディジタルデータの表現,ディジタルシステムの表現と解析,望ましい制御を達成するための設計理論の基礎を修得する.また,理論的・社会的背景と,それらからの技術を学ぶことによって,技術的・社会的変化に対応できる力を身につける.
授業概要
ディジタルデータ表現の中心はz 変換であり,ラプラス変換を基礎とした表現方法である。背景となる数学的知識としては,ラプラス変換,フーリエ変換,微分方程式,マトリクス理論などが必要である。 本講義では,ディジタル型システムを表現するために必要となる状態方程式とパルス伝達関数の概念,ディジタルフィルタの構成と応用,システム同定の方法論,及びそれらを用いたシステム解析手法について演習と例題を中心にディジタルシステムの表現と解析法を修得する。
また,特定の課題・演習について,グループで探求・調査活動を行い,その成果をレポートとして提出する.
到達目標
1.状態方程式,パルス伝達関数,ディジタルフィルタ等を理解し,説明できる。
2.最小二乗法,連続系の離散化,連続系と離散系との関係を説明できる。
3.ディジタル計算機を基本としたシステム解析手法について説明できる。
本講義では,ディジタル型システムを表現するために必要となる状態方程式とパルス伝達関数の概念,ディジタルフィルタの構成と応用,システム同定の方法論,及びそれらを用いてディジタル計算機を基本としたシステム解析手法について修得する。
授業計画
- 離散時間システムの表現
- 連続時間系の基礎と演習・レポート
- 連続時間系と離散時間系の関係
- ディジタル制御系の構成
- PID制御,最小二乗法
- システム同定とその演習
- 連続時間系の離散化,行列の演算,小テスト
- z変換・レポート
- 逆z変換,小テスト
- z変換の性質と公式
- z変換と信号処理
- パルス伝達関数,z変換の演習,小テスト
- 適応ディジタルフィルタと学習
- 離散時間系の安定性,極と定常特性,レポート
- ラプラス変換・離散フーリエ変換・z変換の関係,質疑応答
- 定期試験
教科書
基礎ディジタル制御/美多勉 [ほか]共著,:コロナ社,1988, ISBN:9784339001327
キーワード
ディジタル制御, 離散システム, z変換