材料科学
科目分野 | 理工学部 |
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選必区分 | 必修 |
担当教員 [ローマ字表記] |
村井 啓一郎 [Keichiroh Murai] |
授業形態 | 講義 |
授業の目的
本講義は無機固体材料の性質を理解する上で重要な結晶構造の基礎知識を学び,また結晶構造解析の原理を理解し,その手法の基礎を習得することを目的とする.
授業概要
無機固体材料の研究開発に必要となる結晶物理学をベースとした基礎知識に関する講義を行う.前半は導入として単位格子とその対称性を講述したのち,最密充填構造から,さらにその派生構造である様々な結晶構造について図解する.また結晶構造が材料物性に大きく関係していることを理解させる.後半は結晶構造を知る上で最も重要なX線回折法の原理および基礎を講述する.具体的には導入としてX線の特性を解説し,原子による散乱・結晶による回折原理を詳述する.また実際のX線回折データから結晶構造を定量的に決定する手法を身につけさせる.
到達目標
- 基本的な結晶構造およびその対称性を理解する.
- X線回折法の原理とその手法を理解する.
授業計画
- 固体の種類と性質
- 単位格子と対称の要素(1次元と2次元)
- 単位格子と対称の要素(3次元)
- 球の最密充填でつくられる構造(基本構造)
- 球の最密充填でつくられる構造(主要構造)
- イオン半径比と構造の予測
- 格子エネルギーとマーデルング定数
- 前半の総復習および中間試験
- 結晶の面及び方位の記述
- X線の基本的な性質
- 原子によるX線の散乱
- X線回折の基礎(結晶による回折(Braggの条件))
- X線回折の基礎(結晶による回折(結晶構造因子の導入))
- X線回折の基礎(結晶による回折(結晶構造因子の計算))
- X線回折の基礎(結晶による回折(消滅則))
- 期末試験
キーワード
結晶構造,対称操作,X線回折法