分析化学
科目分野 | 理工学部 |
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選必区分 | 必修 |
担当教員 [ローマ字表記] |
高柳 俊夫 [Toshio Takayanagi] |
授業形態 | 講義 |
授業の目的
化学反応と化学量論を基礎として,物質が有する質的,量的情報を得る分析化学の手法を理解する.取扱う化学反応と平衡定数,速度定数から,その反応に関係する化学種とそれらの量(物質量,濃度)の関係を的確に把握できる素養を身につける.また,分析機器を用いる分離分析に関する基礎的知識を習得し,その手法を化学の観点から捉える.
授業概要
基礎分析化学の継続講義である.基礎分析化学で学習した酸塩基平衡,錯形成平衡とそれらに基づく定量分析の考え方を発展させる.本講義では,分析化学が扱う基本的な平衡反応として固液平衡,分配平衡を取りあげる.また,分析化学で利用される速度論的な反応を紹介する.さらに,機器分析への接続として,クロマトグラフィーによる分離分析を学習する.
到達目標
- 分析化学における沈殿生成平衡を理解し,重量分析に関する定量計算ができるようになる.
- 分析化学における分配平衡を理解し,溶媒抽出分離,固相抽出分離の設計ができるようになる.
- クロマトグラフィーによる分離と定量の原理を理解し,分離分析を使えるようになる.
- 分析化学における速度論反応を理解し,その分析手法を使えるようになる.
- 化学分析につながる試料採取と前処理を理解し,分析法と接続して考えられるようになる.
授業計画
- ガイダンス,基礎分析化学で扱った内容の確認
- 固液平衡(1):沈殿平衡(第7章p.95~p.98)
- 固液平衡(2):沈殿平衡と副反応(第7章p.98~p.101)
- 固液平衡(3):沈殿滴定(第7章p.101~p.106)
- 重量分析(第8章p.110~p.118)
- 溶媒抽出と固相抽出(1):溶媒抽出と分配係数(第9章p.122~p.126)
- 溶媒抽出と固相抽出(2):物質の溶媒抽出分離(第9章p.126~p.131)
- 溶媒抽出と固相抽出(3):固相抽出(第9章p.131~p.136)
- クロマトグラフィー(1):クロマトグラフィーによる分離(第15章p.260~p.271)
- クロマトグラフィー(2):ガスクロマトグラフィー(第16章p.276~p.286)
- クロマトグラフィー(3):液体クロマトグラフィー(第17章p.288~p.301)
- 電気泳動(第17章p.301~p.307)
- 速度論的分析法(1):非接触反応
- 速度論的分析法(2):接触反応
- 試料の前処理(第1章p.7~p.14)
- 定期試験
教科書
分析化学/蟻川芳子, 小熊幸一, 角田欣一共編:オーム社,2013, ISBN:9784274214257
キーワード
分析化学,沈殿平衡,分配平衡,速度論的分析法,分離分析,クロマトグラフィー,電気泳動