基礎分析化学
| 科目分野 | 理工学部 |
|---|---|
| 選必区分 | 必修 |
| 担当教員 ［ローマ字表記］ |
高柳 俊夫 [Toshio Takayanagi] |
| 授業形態 | 講義 |
授業の目的
化学反応と化学量論を基礎として，物質が有する質的，量的情報を得る分析化学の手法を理解する．取扱う化学反応と諸平衡定数から，その反応に関係する化学種とそれらの量（物質量，濃度）の関係を的確に把握できる素養を身につける．また，化学平衡に基づく定量分析に関する基礎的知識とその考え方を習得する．
授業概要
測定対象である試料中の目的物質およびその化学種を特定し，その相対量あるいは絶対量を決定するのが化学分析であり，化学分析を構築するための学問分野が分析化学である．本講義では，分析化学が扱う基本的な化学平衡として酸塩基平衡，酸化還元平衡，錯形成平衡をとりあげ，物質が有する物性と存在化学種との関係を学習する．また，化学平衡に基づく容量分析による定量操作を学習し，化学分析に関する理解を深める．
到達目標
- 分析化学に関係する反応，化学量論を理解し，物質量や濃度を自在に扱えるようになる．
- 分析結果を正しく報告できるようになる．
- 化学平衡式，平衡定数を用いて，酸塩基反応を解析できるようになる．
- 化学平衡式，平衡定数を用いて，錯形成反応を解析できるようになる．
- 化学平衡式，平衡定数を用いて，酸化還元反応を解析できるようになる．
授業計画
- 分析化学序論（第1章p.1～p.16）
- 化学量論計算（第2章p.21～p.31）
- 酸塩基反応（1）：酸と塩基，酸解離定数（第3章p.33～p.37）
- 酸塩基反応（2）：収支式（第3章p.37～p.40）
- 酸塩基反応（3）：緩衝液（第4章p.40～p.44）
- 化学分析で用いる器具（付録p.402～p.403）
- 酸塩基反応（4）：酸塩基滴定（第4章p.47～p.57）
- 酸塩基反応に関するまとめと演習
- 分析値の評価（1）：有効数字と誤差（第22章p.377～p.383）
- 分析値の評価（2）：信頼性と検定（第22章p.384～p.394）
- 酸化還元反応と滴定（1）：酸化還元平衡（第5章p.61～p.65）
- 酸化還元反応と滴定（2）：酸化還元滴定（第5章p.65～p.72）
- 錯形成反応と滴定（1）：錯体と生成定数（第6章p.75～p.80）
- 錯形成反応と滴定（2）：キレート化合物と副反応係数（第6章p.80～p.83）
- 錯形成反応と滴定（3）：キレート滴定（第6章p.84～p.89）
- 定期試験
教科書
分析化学／蟻川芳子, 小熊幸一, 角田欣一共編：オーム社，2013, ISBN:9784274214257
キーワード
分析化学，化学分析，定量分析，電解質溶液，酸塩基平衡，酸化還元平衡，錯形成平衡，化学計測とその報告
