徳島大学では平成28年4月に理工学部を設置し、最新の基盤技術・基幹技術・先端技術を理解し、グローバルな視点から技術・産業・社会の諸領域において新たな価値(イノベーション)を創成できる高度専門職業人の養成を行っている。一方で,地方国立大学は、地域活性化の中核拠点としての機能強化が求められ、地域社会の抱える課題の解決や地域発展のための社会貢献活動に取り組む使命も持ち合わせている。地域活性化のためには地域企業の産業競争力の強化が重要であり、そのために地域産業の担い手となる優秀な人材の育成・供給も地方国立大学が果たすべき役割である。地域企業や地域社会が求める人材像について、これまで産学官での意思疎通は十分ではなく、今後は大学での教育内容からその後のリカレント教育まで産学官で議論することが必要となる。そこでまず、理工学部で行っている教育内容を地域企業に公開しそれに対する要望を収集できる教育情報データベースシステム(EIDB)を設置することにした。
本データベースシステムは、地域企業に就職し、そこで活躍するにはどのような教育を受けておいた方がよいかを地域企業が提示することを可能にしている。学生はこのシステムを利用して履修科目を選択し、その過程で、どのような地域企業があり、そこで働く上でどのような科目を履修しておくべきかを知ることができる。このように、本システムは地域企業への就職率向上だけでなく、就職した場合のミスマッチの解消にも資するシステムとなっている。
○本取組は、徳島県「次世代“光”創出・応用による産業振興・若者雇用創出事業補助金(平成30年度~令和4年度内閣府地方大学・地域産業創生交付金)」の支援を受けています。